小山 宏之

1.先生のご専門を教えて下さい。

私の専門はスポーツバイオメカニクスという分野になります。人の運動をビデオカメラや力を測定する特殊な装置などを利用して解析しています。より高いパフォーマンスを行うアスリートの動きにはどのような特徴があるのか?学校現場で運動をする子どもたちの動きは成長とともにどのように変化していくのか?運動現場では様々なトレーニングが行われているが、それらは本当に効果があるのか?など体育・スポーツに関わる様々な事柄を研究対象としています。解析には物理や数学の考え方を応用するので、体育の中では数少ない理系の研究領域になります。
また、私は競技としては陸上競技(特に跳躍種目)を専門としており、日本代表選手など国内のトップ選手を科学的な側面からサポートする活動も行っています。日本選手が現状を把握し、国際大会で結果を出していくために必要となる要因を探るために、国内外の様々な試合のデータから世界のパフォーマンスの現状を研究しています。

2.学生には日頃どのような指導をされていますか。


私の担当授業の1つに「小学校教科内容論体育」があり、その中で陸上運動を教えています。この授業は体育領域専攻を除く全ての専攻の学生(主に1回生)が履修し、1回生全体の9割近くの学生と一緒に体育の授業を考えていく機会を得ています。「指導者は選手の未来に触れている」という指導者の金言があるのですが、担当教員である私は、将来学校現場に立つであろう学生たちの未来、そして、学生が教師として関わる子どもたちの未来に触れているつもりで授業をしています。
授業では小学校で扱う陸上運動について学びを深めてもらうことはもちろんですが、より重要なことは体育、そして陸上に対する1人1人の捉え方に変化を起こすことだと感じています。教師(特に、小学校の教師)を目指す学生たちであっても、運動や体育は嫌い・苦手、陸上の面白さは全くわからないという学生は少なからずいます。このような学生たちから、授業後に「体育を初めて楽しいと感じました」「体育は苦手ですが少し自信がつきました」「陸上はただ走るだけと感じていましたが、興味がわいてきました」といった感想をもらうことがあります。近い将来に子どもたちと関わる前に、運動、体育、そして陸上に対してポジティブな感情をもってもらう指導が私の1つの役割になるのかなと感じています。

3.先生のお考えになる「京都教育大学の魅力」とは何でしょうか。

私は「教職キャリア高度化センター」に兼任教員として所属しています。このセンターをはじめ、大学内、附属学校園を含めて、教育現場の今を知る先生方が身近に多くおられ、様々な視点からの考え方に触れることができることが魅力の1つだと思います。学生が将来を考えていく時、また研究を進めていく時にも、多くのアドバイスを受け取ることができると考えています。
他にも、少し異なる視点ですが、大学から軽い運動(ウォーキング、ジョギング、サイクリングなど)で手が届く範囲に多くの観光名所があることも魅力だと思います。運動の服装で名所を訪れることに抵抗はあるかしれませんが、大学から2キロで伏見稲荷大社に、3キロで東福寺に...など、他にも多くの名所が大学を拠点にして巡れます。私も夕方に大学からジョギングをして気分転換することがよくあります。

4.ご自身のお考えを表す言葉を色紙にお書きいただきましたが、その言葉の意味を教えてください。

「外は大嵐、されど心の中は春のそよ風」

この言葉は大学時代の恩師が口にされていた言葉です。今、多くのことが身の回りで起き、嵐のように毎日が過ぎていく人もいると思います。また、自ら様々なことに関わり(首をつっこみ)、嵐のように過ぎていく環境に自らを置いている人もいるかと思います。私もここ最近様々な依頼が降ってきては、過ぎていくとともに、家族が1人増えこちらも嵐のような日々です。そのような中でも常に心の中は穏やかに保ち、笑顔で何事もないように1つ1つを積み重ねていく。そのような日々を送ることが今の私を作っているのかもしれません。

5.京都教育大学で学ぶことを希望する学生にメッセージをお願いします。

子どもたちの未来を一緒に創造していきましょう!ともに学ぶことができることを楽しみにしています。

♦ゼミ訪問♦

学生に聞きました

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〇小山先生はどんな先生ですか?

いつも学生一人一人の言動をよく見てくださっていて、気さくでとても楽しく、話しやすい先生です。授業では、丁寧に教えてくださり、学生の主体性を大事にしてくださいます。夏場はいつも半袖・半ズボンで、肌はとても良い色に焼けています。そんな小山先生の姿を見て、パワーをもらっている学生は多いと思います。

〇ゼミの様子を教えて下さい。

ゼミでは、カメラで運動の様子を撮影したり、機械で地面反力を計測したりして、その数値のデータをもとに、運動の様子を分析していくということを行っています。学生の私たちにとっては複雑な作業が多いのですが、小山先生が丁寧に教えてくださるので何とか理解できています。また、機械の設置方法など一通りの説明の後、学生だけで一から挑戦し、みんなで協力して試行錯誤しながら学んでいます。とても時間がかかるのですが、小山先生はいつもあたたかく見守ってくださっています。時々、先生のお子さんの写真や動画を見せてくださるなど、ゼミはとてもアットホームな雰囲気です。

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